20211030

上を見ると紅葉した葉が覆っていて、その隙間からほの暗い青の空が見えた。夜になりきれないくらいのよるの色で、そういう青が僕は好きだった。黒は底なしだけど、暗い青にはなんとなく底がある気がして、あの中にだったら安心して落っこちていける。誰かが、人に羽が生えたら空に向かって飛び降り自殺する、みたいなことを言ったのを思い出した。僕は、別段死にたいわけではないけれど、死にたくなったときは大気圏で燃え尽きてみるのもいいかもしれない。