20201215

文章を気力がなくなってきているのは、文章を書くことによって自分の内面を掘り下げていくということに対してなんとなくリアリティを感じなくなってきているからだ。劇的な何かを書こうとすることは、結果的に嘘を孕んでいくのだということが、最近になって分かってきた。文字に起こしたら伝わって欲しいと思うし、でも、ものすごく何かが伝わって欲しい、と思ってしまうとき、ものごとを綺麗な起承転結におと仕込もうとして、その時点で働く整形のためのエネルギーが、事実を少しだけ歪曲させてしまう。ほんとうはクールに淡々と、そして理解不能な文面であった方がリアルだった。リアルなのがいいというわけではなく、僕個人的に信じられるという実感が持てるということだ。僕はほんとうはクールな人間でいたかったので。