20210512

取材·執筆·推敲という本の中身が何だかもの足りないなあ、と思いながら読んでいたわけだけれど、「ほんとうに言いたいことことなど、なにもない」という文章を読んだ途端に、突然目が開いた。ライターは自分で主張したいものなんかないから、取材という行為を通じてしか伝えたいことを見つけられない。これほどフィットする言葉はないと思った。

僕は書くことが好きだ、でも、何を書いたらいいのか分からなくて困ってた。多くの人にとって、書くことは手段であって目的ではなかった。書くことを手段として用いている間だけ、僕たちは書き続けることがでるのだと思う。これは、この前読んだ「生き残る作家、生き残れない作家」で読んだことでもある。僕は今たぶん生き残ってない。そんなときだから、これはすごく参考になるかも知れないなと思った。僕はライターになりたい。自分以外のことについて発信する職業があると知れたこの瞬間が、何か大きな転換点になるんじゃないかと思います。