20210615

ドレスコーズのバイエルが届いた。

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いつか特別になれると思っていたし、そんなのバカだと気づいてからは普通になりたいと思ってた。ぼくにはなんの才能もなかったから特別になんてなれるわけがなかったし、自分が特別だなんて思い込もうとするぼくの自意識がうるさくて消したくて、普通になろうとした。でも、結局その普通ですら、自意識を否定したいだけの自意識でしかったってこと、ぼくは知っている。特別になるためのことば、普通になるためのことば、ぼくの口から溢れるのはそんな言い訳みたいな言葉でしかなくてぜんぶ自分を守るためだったよ。もしもいつか自分のためではない言葉を使えたら、それはどんな言葉なんだろうって考えていたけど分からなかった。あなたのために愛を捧げる準備はいつでもあります、でも捧げ方が分かりませんみたいな状態がずっと続いていた。そんな中でこのアルバムでした。ぼくは言い訳みたいな言葉しか使ってこなかったし、志摩遼平もある意味ではそうなのだと思います。そういう志摩遼平の人間らしさに自分を重ねている節があって、どうなるのかずっと気になっていた。バイエルで志摩遼平が見せたのは、子どもみたいな無垢さだった。あの頃にいつの間にか戻っていた。言葉に偽りがないというか、ただ真っ直ぐに出てきている。何も偽らなかったあの瞬間まで戻って、そこからもう一度始めること。それはジャズで描いた世界の終わりの次に来る、輪廻転生みたいなことだったかもしれない。このアルバムのコンセプトは"まなびと成長"で。あなたに出会うためにもう一度進み始める、ぼくたちのバイエル。